前回は組織で課題・問題を解決するためには、組織としての学習力が必要であるというお話しをしました。
仕事でいうと「仕事を教える人(伝える人)」とそれを「教わる人(聴く人)」に分かれます。
「なにを学び」「なにを習う」のかを考える時に、ベースとなる力が「 伝える力 」と「 聴く力 」です。
効率的に学習をすすめるのであれば、伝える側の「伝える力」と聴く側の「聴く力」のバランスが重要です。
この双方のバランスを取っていくことで「組織学習」がすすむのです。
今回のテーマは『あなたの「 伝える力 」は何点?』です。
工場運営にお悩みの工場長、組織運営にお悩みのリーダーのお悩み解消のヒントになれば幸いです。
ぜひ、最後までお付き合いください。
工場長はもちろん、工場や事業場内のリーダーも「伝える力」を育成する必要があります。
「伝える力」で特に意識をしなければならないことは下記の3つです。
説明力とは、相手の経験や知識を知り、どのように伝えたら「伝わりやすい」かを考え・実行する力です。
相手が最も理解しやすいパターンを見つけ出す力ともいえます。
それには、言葉、表現、感情表現が含まれます。
さらには、多くの人のパターンを読み取り「どんな言葉・どの文脈を使えば全員に理解を促すことができるか?」という、複合パターンを形成する力も必要です。
あなたが説明し、相手がモノゴトを脳内で処理し
「そっかっ!」
「なるほど!」
という感情を抱かせることで、相手の頭の中の「抵抗」をなくし、相手に受け入れて貰いやすくなります。
相手に「YES」と思わせる力です。
人は「YES」と繰り返し思うことで行動に対するモチベーションが高まります。
これは「フットインザドアー」という心理効果で科学的に証明されています。
「今日は、天気がいいな~」
「はい」(YES)
「昨日は、設備トラブルで大変だったな」
「はい」(YES)
「今日は、朝一から万全のコンディションだろうな?」
「はい」(YES)
と、YESを連続で思わせながら
「今日は、昨日の生産量をリカバリしなければならないが、頑張っていこう。」
と伝えると、
「はい」(YES)
と前向きな回答が返ってきやすいという現象です。
このようにあなたは言葉や文脈を選びながら話しをすすめると、相手のモチベーションが高めることができます。
また「説得力」は、相手を「自分が得する」と思わせることです。
得すると感じさせる言葉や文脈を使うテクニックも身に付けたい能力です。
部下や後輩にも、この能力を身に付けさせると良いでしょう。
相手の 「理解パターン」を知るには、部下や後輩が日頃使う「言葉」に耳を傾ける必要があります。
人は理解したことを自分の言葉に置き換えて納得します。
言葉にしたり文字に書き出したり、時には脳内でブツブツつぶやいたりしています。
日頃使われる言葉に部下や後輩の「理解パターン」が現れてくるものです。
その言葉に耳を傾けながら、部下や後輩の「理解パターン」を知っておけば、あなたの説明力は飛躍的に向上します。
このテクニックを身につけると、部下や後輩のモチベーションの向上や維持に大きな影響を与えることができます。
実はNLP(神経言語プログラミング)という心理学では、約150個の「理解パターン」が発見されています。
約150個の「理解パターン」を駆使しながら、傾聴力を磨くと「説明力」と「説得力」を高めることができます。
とはいえ150個のパターンを学ぶだけでも大変です。
そこで、お勧めしたい知識体系がNLPから派生したLABプロファイル®です。
LABプロファイル®では、約150個のパターンから日常の性活や仕事のシーンにおいて、最低限必要な十数個を使いこなせるようにし、相手の理解パターンを特定する能力を会得、そして「説明力」と「説得力」を向上させることができる知識体系です。
あなたはもちろん、部下や後輩も学んでおくと、社内での共通認識ができ、効率的なマネジメントができるようになります。
ぜひ人材育成部門の責任者の方にもっと知ってもらいたい内容ですね。
株式会社知識経営研究所マネジメントコンサルティング2部(改善ファシリテーション研究所)では、リーダーズコミュニケーションver.1~ver.3というステップで、LABプロファイル®を会得する教育訓練をご提供しています。
信頼関係を構築するには、部下や後輩が「あなたの話しを聴く力」も必要です。
それを育てるのは、工場長やリーダーであるあなたです。
あなたの話し方次第で、部下や後輩を大きく成長させることができるのです。
「聴く力」で特に意識をしなければならないことは下記の3つです。
相手の話に耳を傾け、理解する能力です。
これには、思考力が影響します。
思考力とは、あなたの話しに耳を傾けながら思考を働かせる能力です。
あなたが何かを相手に伝えたとき、相手の頭の中で持っている知識と伝えられた情報の違い(ギャップ)を見つけ、その違いを埋め合わせていく脳内活動です。
思考力とはあなたが既に持っている知識とあなたが未だ知らない知識とをつなぎ合わせていく力のことです。
相手は思考力を使い、ギャップを埋めることで理解するのです。
思考力が高まれば「もっとあなたの話を聴きたい。」というモチベーションが高まり、信頼関係が構築できます。
「あなたの話を聴きたい!」というモチベーションが上がれば、さらに部下や後輩は傾聴力を発揮します。
そう、興味を持ってあなたの話しに耳を傾けるようになるのです。
相手の興味を惹くには、あなたが相手の「理解パターン」を知り、そのパターンに合わせた言葉や文脈で伝えることです。
そうすることで、相手の「抵抗」を下げることができ、相手に受け入れて貰いやすくなるのです。
改善ファシリテーション研究所HPから、LABプロファイル®の知識体系を知ることができる小冊子をダウンロードできます(無料ですが、メルマガ登録をお願い致します)。
ぜひ、その知識体系の一端に触れてみてください。
このブログをお読み頂きありがとうございました。
実はこのブログでは文字で説明されると理解しやすいパターンの持ち主に向けて書きました。
なので、ここまでお読み頂いた工場長やリーダーは、文字認識優位の理解パターンをお持ちです。
理解パターンには他に、視覚優位や情動優位が発見されていますが、それらのパターンの方は、もしかしたらここまで読んで頂いていないかもしれません・・・・
あっ、全てのパターンとの信頼関係を気付かなければならないと言っているのに、説得力ありませんね。
他のパターンの信頼関係構築は、また別の機会に。
それでは、今日もご安全に!