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安全教育 でこんな間違いしていませんか?

安全は全てにおいて優先する最重要のマネジメントファクターです。
毎年行っている 安全教育 で、 労働災害が減っているのならば、 それを続けて下さい。
もし労働災害が 増加 ・ 横ばい傾向 が続くなら安全教育内容を見直す時期に来ているのかもしれません。
今回のブログは 『 安全教育 から 安全学習 へ 』についてのお話です。
今回もどうぞ、 最後までお付き合いくださいませ。

安全教育 は、安全を教育として捉えるのではなく、『 ○○ 』として捉える

安全教育をしても、 労働災害が減らないのなら、 『 学習 』へ切り替えてみてはいかがでしょう。
実は、 安全教育は 『教育』として捉えるよりも、 『 学習 』として考えなければ効果は出にくいのです。

そもそも 『 学習 』 とは、教えたことを自ら考えて、 意志をもって行動できる様に育てることです。 『 学習 』という漢字を分解してみると、 以下のようになります。
 ・『 学 』→ 教える人がいて、その話しを聞く人がいる状態
 ・『 習 』→ 聞いた話を試行錯誤や失敗を繰り返しながら自分のものとして会得する状態

つまり、「 教育 」とは、勉強をするだけでなく、 本人自ら考え、 試行錯誤しながら、 意識を育んでいくことです。
これを安全教育に置き換えてみると、 安全教育に関して勉強をするだけでなく、 本人自ら考え、 試行錯誤しながら、 安全意識を育んでいくことです。

どんなに安全保護具の着用やルールの遵守を教えても、 本人がそれらを 「 意識 」し、 「 意志 」を持った行動をとらなければ、 職場における安全は保たれません。新人の安全教育では、「 意識 」と「 意志 」 を高めることを中心に『 学習 』をする必要があるのです。
「 安全学習 」のための方法をご紹介します。

今日から始める安全学習

簡単な訓練を取り入れるだけで、 本人の 「 意識 」 と 「 意志 」 に変化を促します。

① 平面 を使った 安全学習

【内容】床の清掃を行います。
 床の清掃をしながら、 凸凹や亀裂を探したり、 歩行するに当たって 「 危ないかもしれない。 」 と思った箇所を探させます。
 この時 「 重い物を持っている時 」や「 小走りの時 」など、 様々なシーンを想定させて ( リーダーがテーマを与えて )「 洞察力 」を育むようにします。

【意図】まず最初に行うのは 平面 を使った 『 安全学習 』 です。
  これなら、 特に専門知識を持たなくとも安全に参加できる内容なので、 新入社員にはピッタリです。

② 立体 を使った 安全学習

【内容】平面が終わったら、 機械装置や棚などの立体の物に対して清掃を行う様にします。
 平面から立体へと変わることで、 少々難易度が高くなります。 多くの企業では、 機械掃除といったいきなり立体安全学習にとりかかるプログラムを取り入れているようですが、 新入社員の安全学習では平面を経験させた後に立体の取り入れると良いでしょう。

【意図】平面から立体への変化では、 隙間や厚さなどの確認するべき要素が増えるので、 複雑さが増します。 最初からいきなり危険な操作をするのではなく、 危険が少ない平面の清掃を行うことで、 危険箇所に気付く感度を徐々に上げていくのがポイントです。 『 立体学習 』 では、『 平面学習 』と同じよう、 テーマをあたえながら洞察力を高めるよう学習を進めさせます。 複雑なことを徐々に体験させていくことで、 「 意識 」 と 「 意志 」 を高めてゆきます。

③ 高さを使った安全学習

【内容】蛍光灯やエアコンの吹き出し口などの高所を想定した清掃をしながら 『 安全学習 』 を進めます。

【意図】どのような職場でも発生する高所作業を体験して貰います。 一般的に高所作業とは、 一般的に 2m 以上の高さで行う作業のことを指します。 「 労働安全衛生法 」 で決められています。 立体における高さは地面に足が付いた状態で手が届く範囲でしたが、 ここでは脚立等を使用した作業を指します。 平面 ・ 立体 の 『 安全学習 』 を経験した新人達が、 どのような 「 意識 」 と 「 意志 」 をもって高所作業に挑むのか? をリーダーが観察します。

安全学習に求められるリーダーはフィードバックにも長けている

実は新人の安全学習において、 試されているのは新人の教育において携わるリーダーの力量なのです。
リーダーはそれぞれの 『 安全学習 』 に必ず立ち会い、 安全確認を行うことはもちろんのこと、 次のフィードバックも行います。

 ・新人の洞察力を高めるよう、 あらゆる想定を伝える。
 ・新人の話や気付いたことには、 真摯に耳を傾け ( 傾聴 ) 、心理的な承認を与える。
 ・新人の 『 学習 』 中は、新人に声をかけながら 「 話しをさせる 」 よう進める。

新人の話に真摯に向き合っていない態度は、 新人に必ず伝わります。 そうなると、 新人はリーダーであるあなたに次第に話しをしなくなります。
話しが少なくなると、 情報交換が十分に行われなくなるので、 災害発生のリスクは増加します。 災害発生のリスクを低減するためにも、 リーダーには傾聴力を備えたコミュニケーション能力が求められます。

安全教育を見直して、 安全意識を高めてみませんか?
そして、 新入社員教育で上手くいったなら、 中堅 ・ リーダー ・ 管理職 にも展開してみませんか?
リーダーのためのコミュニケーション研修 ( リーダーズコミュニケーション研修 ) や 『 安全学習 』 への興味をお持ちの方は、 ぜひ私たちにお声がけ下さい。

この記事を書いた人
問題/課題解決や改善活動とコーチング心理学・NLP・LABプロファイル®を組み合わせた「新5S思考術」を得意分野とし”その気にさせるきっかけ”を経営者や管理職などのリーダー向けにコンサルティング支援やセミナーを通じて広めている。企業コンサルティング支援実績は、2021年現在190件。年間延べ3400名以上に講演/セミナーを行っている。
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