今回のおはなしは、問題を繰り返す「誤った問題解決法!」についてです。
問題解決は、その組織の文化や風土のようなことが現れます。
例えば、次のような組織があったとしましょう。
ケース1
品質不具合が発生し、顧客からクレームが営業に入った!
早速、品質管理部門のエースにその情報が届き、すぐに製品の代替え品をスピーディーに代替え品を納品して問題解決をした。
ケース2
品質不具合が発生し、顧客からクレームが営業入った!
早速、品質管理部門のエースと不具合発生部門で、仕事を中断してその原因追及を行い再発防止策を立てた。その間、顧客へは代替え品の納めて対処していた。
ケース1では、問題発生と同時に、その問題事象を取り除く対処をしています。
ケース2では、問題発生と同時に、その問題事象を取り除くと合わせ原因の廃除を行っています。
このブログをお読みのあなたなら、ケース2が明らかに是正処置であるとお解りでしょう。
ケース1では、問題発生→対処的療法→原因の残存→問題の再発 といったループを繰り返しています。
このループは、1つの問題が発生し、原因を残存させてしまうことで、新たな問題が発生しても柔軟に対応できず、問題がどんどん増える組織です。このループを回している組織を、問題増加型組織といいます。
ケース2では、問題発生→根本的原因の追及→原因の廃除 というフローができあがるため、問題の再発は防げるのです。
そして、ケース1の組織にはある共通の特徴があります。
それは、「問題事象と問題原因を誤って理解している」ためです。
問題事象とは、その不具合が、目で見て解るや計測器で測定して数値等で現れてくることを指します。
例えば、「製品に傷がついた」という事象の原因が「搬送機のガイドに製品が触れた」ということがあったとします。
しかし、これは原因ではなく「事象」なのです。
原因とは、目に見えない、計測器で計っても検出できないなど、私たちの認知できない部分に隠れていることを指します。
ですから、さらに「なぜ?ガイドに製品が触れたのか?」と深掘りし、製品がガイドに近づく”謎の力”を探さなくてはなりません。
そして、この事例の通り”謎の力”に気付くコトが根本的対策に繋がるのです。
ケース2の組織では、この”見えない何か”に気付くため、ありとあらゆる可能性を洗い出します。
これは、普段からのコミュニケーションの円滑さが影響している様です。
「言いにくいことでも、言える雰囲気」この組織風土や文化がその探究力や洞察力を高めているようです。
問題解決の進め方を見ていると、その組織の文化風土が解ります。
問題増加ループを断ち切ることを再考してみませんか?
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